「脳のしくみ」
2018年1月発行のNewtonのムック本。イラストが多く文章量は多くないです。論文の寄せ集めではなく、平易な解説となっているので、日経サイエンスのムック本「意識と感覚の脳科学」よりはるかに読みやすいです。章立ては次のとおり。
- 脳研究の最前線
- 天才の脳
- アルツハイマー病研究最前線
- 日常生活の脳科学
他の章でも断片的に新しい知識が得られましたが、アルツハイマー病については今まで全く知識がなかったので、基礎的な理解をすることができました。
現在の自身の関心から最も興味深かったのは、4章の中の「知能についてのウソ・ホント」で、備忘のために幾つか記しておきます。
- 60代まではさまざまな知能が上昇する傾向がある(Schaie, K. W. 1994 The course of adult intellectual development)
- 心理学者シュミットとハンターの1998年の分析によれば、勤務成績を予測する因子として高い値を示したのは、知能テスト(0.51)、実際に仕事をさせるテスト(0.54)、仕事の知識テスト(0.48)、仲間の評価(0.49)で、仕事の経験年数は0.18と予測力が低かった
- ヘルソンの1999年の研究によれば、仕事で成功する確率が高いのは、外交的・良識的で情緒が安定した、非協調的な人