7/28承認 デファクトスタンダード
ファッション・リユースのECサイト「ブランディア」の運営会社。
BEENOS(旧社名はネットプライスドットコム)が発行済株式の69.9%を保有する連結子会社。しかもあろうことか、前期短信を見る限り、デファクトスタンダードの売上高が連結売上高の50%超を占めています。セグメント利益が占める比率は15%程度とはいえ、これならどんな子会社上場でも認められてしまいそうなので、東証には子会社上場の基準を明確にしてもらいたいものです。
事業に関しては、粗利率が51.6%と高い一方で、営業利益率が2.3%と低水準です。総合リユースのリアル店舗を運営するトレジャー・ファクトリーの営業利益率8.9%と比べると見劣りしますが、トレジャー・ファクトリーは粗利率が64.7%ありますので、取扱商品の違いによる粗利率の違いと思われます。デファクトスタンダードの前期末在庫水準は1.4ヶ月分、トレジャー・ファクトリーの前期末在庫水準は1.9ヶ月分ですから、在庫の回転率は悪くなさそうです。粗利率が低くならざるをえないのは、ファッション・リユースでは、リユース企業間の競争も然ることながら、ヤフオクやメルカリなどのC2Cサービスとの競争が激しいため、買取価格をこれ以上下げられないところにあるのでしょう。総合リユースの大型店を展開しているブックオフコーポレーションも、アパレル商材ではあまりうまくいっていない印象です。
ファッション・リユースの市場はまだ拡大余地があるでしょうし、まだまだ分散マーケットである中でブランディアの知名度も高いと思いますが、競合優位性の構築は難しく、収益構造の大幅な改善は難しいと思いますので、急激な成長は見込めないものと予想します。
公開日 | 2016/08/31 |
発行済株式総数(公開日前) | 3,247,500株 |
公募株数 | 1,100,000株 |
直前期 | 2015/09/30 |
売上高(直前期) | 8,622,650千円 |
営業利益(直前期) | 195,405千円 |
EBITDA(直前期) | 212,548千円 |
当期純利益(直前期) | 143,301千円 |
純資産(直前期) | 1,012,851千円 |
■Ⅰの部
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