「Measure What Matters 伝説のベンチャー投資家がGoogleに教えた成功手法OKR」
目標管理の参考になればと思って読んでみました。期待したほど実務的で詳細な記述はなく、ケーススタディはどれも物語的・情緒的で参考になりませんでした。OKRのMBOとの違いはというと、
- 四半期ごと、あるいは月次(四半期ごとに行うMBOもあると思いますが)
- 公開、透明性(私の中ではこれが最も重要に思えました)
- ボトムアップあるいは水平展開(「ほぼ半分を自分で決めさせるとよい」のであって全部ではありません)
- 報酬とはほぼ完全に分離(GoogleではOKRが評定に占める割合は1/3以下ですが、ほぼ完全に分離というのは言い過ぎ)
- 積極的、野心的
ということになります。また、次の点に留意する必要があります。
- OKRには特別な注意を向けるべき事項を書き出すのであって、現在のやり方を一切変えずに達成できそうなことをOKRにしない
- すべてのKey Resultsを完了すれば、必ずObjectiveは達成されるように、KRを設定する
- OKRは組織階層をいくつ飛び越えても構わない
結局のところ、著者が書いているとおり「OKRは万能薬ではない」ので、OKRを有効にするための組織文化の形成の方が重要だと感じました。