「目的への抵抗」

「暇と退屈の倫理学」の國分先生の新書が出たので、読んでみました。最近は本を読み終えるのに時間がかかってしまうことが多いのですが、この本は講義を書き起こした新書なので、さらっと読み終えることができました。

目的の本質とは手段の正当化にある。

目的から自由である活動を忘れた時、人間は目的のためにあらゆる手段とあらゆる犠牲とを正当化するようになります。

重要なのは人間の活動には目的に奉仕する以上の要素があり、活動が目的によって駆動されるとしても、その目的を超え出ることを経験できるところに人間の自由があるということです。

自分自身について言えば、長い間、目的によって駆動されていたため、目的を明確に持たずに過ごすことの気持ち悪さから未だに抜け切れずにいます。

一方で、私がビジネスで取り組んでいるIPOについて言えば、上場するというのは時価総額を最大化することが第一の目的になるはずであり、その目的のためにあらゆる手段を正当化していくことだ思っています。それが嫌なら、その覚悟がないなら、上場を選択しない方がいい。

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