10/21上場 ユーザベース

プロフェッショナル・ファーム等が利用するDBサービスとしての「SPEEDA」と、意識高い系ビジネスパーソンを対象としたメディアとしての「NewsPicks」を運営する会社。
公募価格からしてそうでしたが、異常に高い株価・PERで、なぜこんなに人気が出るのか理解できません。

業績を見てみますと、SPEEDAの方は契約IDと売上高を順調に伸ばし、上半期で黒字化していますが、このサービスは月額単価が高いので、対象顧客は無限には存在せず、いずれそう遠くないうちに頭を打つのではないかと予想します。一方のNewsPicksの方も売上高が大幅に増加しており、上半期ではまだ赤字であるものの、黒字化の見通しは立てられたのではないかと予想しますが、こちらも対象となりそうな個人ユーザーの数には限界がありそうなので、メディアの価値が急速に高まるということはないのではないかと思われます。
このあたり、成長可能性説明資料で確認してみました。SPEEDAの方は、オリジナルコンテンツには限りがあり、各種DBサービスのコンテンツをアグリゲーションしているにすぎないので、掲載されているB2B情報プラットフォーム市場規模との比較はあまり意味を成していません。ストック型の高収益ビジネスであることは間違いありませんが、高成長かどうかは疑問があります。一方のNewsPicksの方も一部の有料コンテンツを除けばアグリゲーションサービスなので、既存経済メディアを単純にリプレースできるとは思われません。特定のユーザー層に限られるサービスなので、広告収入が飛躍的に増加するとも考えにくいでしょう。

やはり現在の株価は異常と考えるのが妥当と思われます。

■IPOリスト 2016 上場前
■IPOリスト 2016 上場後
■会社WEBサイト
■会社発表 直近決算情報等
■会社発表 成長可能性説明資料

(注)一般に入手可能な情報に基づいておりますが、情報の正確性を保証するものではありません。